乾燥に強く、丈夫で初心者さんにも育てやすいパキラ。
葉がツヤのある濃い緑色で、インテリアグリーンとして人気の高い観葉植物です。
そんな魅力のあるパキラですが、パキラの葉の色が薄い、色が抜けている・・・といった症状が突然現れて気になることはありませんか?
今まで綺麗な濃い緑色をしていたパキラの葉がある日突然薄くなる・・・びっくりですし、心配ですよね。
私のパキラがそうでした。(上記の写真)
今回は、そのようなパキラの葉の色が薄い原因とそれぞれの対処法をご紹介します。
【パキラの葉の色が薄い】原因
パキラの葉は濃い緑色をしています。
新芽は黄緑色ですが、大きくなるにつれて濃い緑色になっていきます。
そんなパキラの葉の色が薄い時の原因とはなんでしょうか?
原因①葉焼け
パキラは日当たりの良い場所を好みますが、強い直射日光が当たり過ぎると「葉焼け」を起こします。
葉の色が薄い、緑色から黄色や黄緑色になる、カサカサと乾燥し黄色や茶色になる、透けているように見えるなどの症状が見られたら、葉焼けのサインです。
日頃から直射日光が当たるような場所に置かれていたパキラも、夏の強い日差しで葉焼けを起こすことがあります。
また、高温にさらされることでも起こることがあります。
特に室内で育てていたパキラを、急に屋外に出してしまう時は注意しましょう。
原因②低温障害
パキラは中南米が原産地のため、寒さには強くありません。
秋〜冬にかけて、パキラの葉の色が薄い時は、まず今の置き場所の気温を確認しましょう。
気温が低いと低温障害を起こし葉の色が薄くなったり、黄色や茶色になったりします。
5℃以下になると枯れる恐れがあります。
10℃くらいあると良いのですが、室内であっても窓際に置いている場合は、朝晩に急激に冷え込むことが多いので、置く場所の気温をチェックしておきましょう。
原因③根詰まり
パキラは成長が早く茎や葉っぱが増えていくだけでなく、鉢の中でもどんどん根を張りめぐらせていきます。
何年も植え替えをしないでいると、根の伸びていく場所がなくなってしまいます。
そして、土の中で根が十分に水分や栄養を吸収することができない状態、すなわち「根詰まり」を起こしてしまいます。
根詰まりが起こると、生育に影響を及ぼし、葉の色も悪くなったり薄くなったりします。
原因④肥料不足
パキラの植え替えを長い間行っていないと、土の中の肥料のバランスが悪くなり、必要な肥料の不足により葉の色にも影響することがあります。
パキラの葉の色が薄いこともその影響の一つです。
肥料を与える場合、まずは根詰まりしていないかをきちんと確認してみましょう。
根が土から水分や栄養を十分に吸収できる状態になっていることが大切です。
また、根詰まりを起こしているところに肥料を与えた場合、浸透圧によって逆に根を傷めてしまうことも考えられますので、根詰まりかどうかの確認は必要です。
【パキラの葉の色が薄い】対処法
パキラの葉の色が薄い場合の原因をお伝えしました。
次にそれぞれの対処法をご紹介します。
対処法①葉焼けの場合
パキラが葉焼けをして既に葉が薄い場合、元に戻すのは難しくなります。
葉の緑色が薄くなるのは初期症状なので、異変に気付いたら早めに対処することが大切です。
葉焼けしてしまった葉は見た目にもあまり良くはありませんし、パキラが余分な体力を消耗してしまうので、清潔なハサミで切り取りましょう。
葉の茎の付け根を鋭利なハサミで切り取るのがポイントです。
鋭利なハサミを使うと、植物の細胞の損傷を最小限にできるため、傷口の治癒に注がれるエネルギーを抑えることができます。
その後は、直射日光の当たらない置き場所に移動させるか、レースカーテンなどで遮光の工夫をしましょう。
対処法②低温障害の場合
パキラは寒さに弱いため、気温はできれば最低でも10度は保ちたいところです。
ただし、先ほどもお伝えしましたが、日中は10度である場所でも、朝晩は気温が下がりますので、窓際に置く場合は気温にチェックしましょう。
また、冷気は下に溜まりやすいので、鉢を直接床面に置くときは、寒さからのダメージを受けないよう、できれば鉢スタンドを使うなどして寒さ対策をすると効果的です。
冬の水やりの頻度は控えめで、目安としては土が乾いてからさらに3~4日ほど経った頃が良いです。
ただ、乾燥の状況で変わるので、実際に葉や土をよく観察しましょう。
水やりの時間帯はできるだけ暖かい日中に行い、水やり後は受け皿に溜まった水を必ず捨てます。
根腐れ防止の目的もありますが、しっかりと水を切ることで冷え込みを防ぐことができます。
対処法③根詰まりの場合
根詰まりをした場合、または予防のためにも植え替えをしましょう。
パキラの植え替えに適した時期は、パキラがぐんぐん成長する5〜9月の生育期です。
植え替えの作業は、植物に多少のストレスがかかりますが、生育期に植え替えをすればすぐに回復して発根します。
10〜3月ごろまでは休眠期に入り、この期間は植え替えは控えましょう。
休眠期は成長よりも寒さを耐えしのぐことに体力をそそぐので、それまでにパキラの根をしっかりと安定させておく必要があります。
休眠期に入る直前でも枯れてしまう可能性がありますので、できれば遅くても9月前半の暖かい時期までに植え替えを済ませておくと良いですね。
対処法④肥料不足の場合
パキラに限らず観葉植物においては、春先までは固形肥料で元肥ベースを作り、生育期の夏から秋にかけては液体肥料で栄養分を補っていくイメージで使用します。
固形肥料は暖効性があり、液体肥料は速効性があります。
製品にもよりますが、基本的には固形肥料は2ヶ月に1回、液体肥料は2週間に1回与えます。
そして、休眠期の冬場は肥料を与えないようにしてください。
まとめ
今回は、パキラの葉の色が薄いときの原因と対処法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
パキラの葉の色が薄くなったり、変色してしまったら、元に戻すことは難しいです。
しかし、一つ一つ原因を確認し、適切な対処をしていけば、また綺麗な濃い緑色の葉をつけてくれるでしょう。
元気なパキラを維持し、体調不良のメッセージを早めに見つけるためにも、日頃からパキラの状態をチェックしておきたいですね。
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